総合商社での学び②

前回の投稿から3週間も空いてしまいました。定期的にアップデートの有無をチェック頂いている方には申し訳ないです。。

引き続きインターンが多忙なこともブログの更新が滞っている理由です。。先週はお盆でクライアントの動きもスローだったこともあり、これまでに比べると少し余裕があった(一度もタクシーで帰らなかった)のですが、それまでは終電orタクシーor始発で帰宅、という生活でした(そしてたぶん明日からもこの生活に戻ります)。

インターンを始めて5週間が経過しましたが、平日の労働時間と土日も働いていることを加味すると、大げさではなく商社時代の2倍くらい働いています。

自分の効率の悪い部分がありながらも、それだけ実務を経験させて頂けるのはほんとにありがたい限りです。

さて本日は前回の続きです。

①「マーケティングとトレーディングは全くの別物。マーケティングはマッチングとも言える。フロントの人間が最終的な意思決定をすることはない。トレーディングはポジションテイクを伴うことが多く、自己の判断でディールを行うことが多い。若いうちに自分の判断で商売することはかけがえのない経験。」

以前書いた自分のツイッターからの引用です。これは商社の中でも混同している人が多い印象ですが、トレーディングとマーケティングは全くの別物です。

入社してから数年間お世話になった元石油トレーダーの方がよくおっしゃっていた言葉で、僕自身はそのときトレーディングしかやっておらず、「ふーん、そうゆうものか」程度にしか捉えていませんでしたが、その後LNGの部署に異動し、マーケティングを担当するようになってから深く身に染みた言葉です。

人それぞれ向き不向きがあるし、一概には言えないことは重々承知ですが、少なくとも僕の体験談からいえることは、人は責任のある仕事を任されることで成長する、ということです。

これは取扱金額が大きいとか、日本や発展途上国の人々のためになるとか、そういったビジネスの規模は関係なく、とにかく早いうちに当事者になって意思決定に携わる機会が重要だと思っています。

そうなると必然的に若いうちに任せてもらえる仕事は小さい規模の商売になってしまうのですが、それがつまんないとか、やりがいがないとか言っている人はビジネスの世界で成功は難しいと思います(まだ社会人歴がそれほど長いわけではないですが、少なくともそんなことを言っている人で優秀な人は見たことありません)。

とにかく目の前に仕事に全力で立ち向かって結果を出す、そこで結果を出せばより大きな仕事を任せてもらえるという循環に入ります。その結果、取扱金額の大きい仕事を任せてもらえるようになるのであって、最初からそんな仕事がしたいといっても任せる方も任せられませんよね(逆の上司の立場で考えればすぐにわかることですが)。

話が少しそれましたが、トレーディングの実務で培った決断力、判断力、如何に上司とコンセンサスを取り、上司から「任せる」という言葉を引き出すか、といった点はどこでも通用するのではないかと思っています。

②「仕事ができるかどうかと学歴は関係ない」

僕のバックグラウンドは以前書いた通りで、学生時代はラグビー一筋、勉強したのは受験勉強のみ、というお世辞にも学力が高いとは言えない経歴です。

大学時代の成績も悪く、東大出身の友人なんて会社に入るまで一人もいませんでした。

商社の中でも人気が高い会社ということで、会社に入る前は帰国子女でもない自分が周囲についていけるのか非常に不安でした。

実際に会社に入って最初のころは、周囲の理解力の高さや英語の能力に圧倒され、これは相当頑張らないと会社で使えないやつだと思われる、、という強い危機感を持ったことを覚えています。

とはいえ自分の理解力の低さや学力レベルは簡単には改善できず、とにかく自分の目の前の仕事を責任感をもって誰よりも一生懸命やっていました。

要領の悪さゆえになにをやるにも周囲よりも時間がかかりましたが、学生時代の部活のコーチが言っていた「取り組む姿勢は誰でも一流になれる」という言葉を胸に、日々全力でやっていました。

すると半年くらいたつと、自分の取り組む姿勢を認めてもらえるようになるとともに、少しずつできる仕事が増えていき、ますます仕事を任せてもらえる、といったいい循環に入っていったと思います。

そして気づけば、入社時に自分が「こいつ優秀だな」と思った同期よりも自分が仕事を任せてもらっていることに気づき、ありがたいことに社内でもいい評価をつけてもらうことができました。

実態がどうなっているかは別にして、世の中一般的には「優秀な人材が集まる」と言われている商社で、体育会出身の自分がそれなりに戦えると思えたことはこれからの社会人生活に於いてプラスになると思っています。

③「入社1年目で3年間が決まり、入社3年目までで10年間が決まり、入社10年で一生が決まる」

これも入社時から数年お世話になった上司に新人の時に言われた言葉です。

言葉の通り、とにかく最初の1年目から10年目までが大事ということです。

これも自分が年次を重ねるにつれて、深く身に染みました。新入社員の時の印象、3年目までの印象というのは簡単にひっくりかえせません。

それくらい最初が大事だし、慢心せずに常に結果を出し続けることで評価されるという、当たり前だけど簡単ではないことを言っていたんだなと今振り返って感じています。

商社での学びということで2回にわたって書きました。どちらかというと僕の社会人としての学びに焦点が当たった形になってしまいましたが、商社での7年3か月は社会人としての基礎、商売を学び、また優秀な方々に囲まれたという意味で非常に感謝しています。

MBAでの2年間、その後のキャリアを通じ、お世話になった方々に少しでも成長した姿をお見せして恩返ししたいと思います。

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