昨日の続きで本日は入社からMBAを目指すまでの間、当時描いていたキャリアビジョンについて書きたいと思います。
配属面談での希望が叶い、入社の配属はエネルギーグループの石油コークス部という、石油製品のトレーディングの部署に配属になりました。
この部署には入社から4年3か月所属しましたが、そのうち半年はヒューストンに研修で出ていたので、東京で勤務した期間は3年9か月となります。
昔ながらの商社のビジネスモデルで、就活の時に想像していた「安く買って高く売る」ことで収益を上げている部署で、商社パーソンとしての足腰を鍛える意味では非常にいい経験をすることができました。
当時は自分の仕事が遅いことに加えて忙しい部署だったこともあり、とにかく目の前の仕事に精一杯、一つでも多くのディールを作って予算達成を目指す日々でした。
少しずつ仕事ができるようになって担当の取引先も増え、お客さんからも信頼してもらい、海外出張も何度も経験させてもらい、公私ともにまさに想像していた商社パーソンの生活を送っていました。
そのため仕事に対する不満は全くなく、忙しいながらもむしろ刺激的で楽しい日々を過ごしていました。
当時のキャリアに対するマインドとしては、サラリーマンは偉くならないと仕事が面白くなさそう、と入社した時から思っており、今時珍しいと思いますが、上司にも「将来偉くなりたいです」、とはっきり言うくらい会社にコミットしていました。
当時の僕の分析では、偉くなるために必要なこととして(仕事ができることは当然として)、社内で顔が売れていること、酒、ゴルフは必須、麻雀はできなくてもOK、体力がある人が最終的に勝ち残って偉くなる、ということを理解していました。
僕の所属していたエネルギーグループしか当てはまらないかもしれませんが、様々な中堅、年配の上司に聞いて確かめていたので、過去に前職で偉くなった人たちの共通点を概ねカバーしていると思います(もちろん例外的にお酒が飲めない方もいたとは聞いています)。
これらを理解した上で、社内の飲み会は可能な限り参加し、とにかく顔と名前を売り、上司からのゴルフの誘いはほかの予定を調整してでも参加し、ゴルフができると認識してもらうために相当な時間とお金も投資し、スコアアップに勤しんでいました。
偉くなってどうするんだ、と思う人もいるかもしれませんが、楽しく仕事をするためには一定の権限が必要と思っており、この考えは当時から変わっていません。
ここまででMBA的な要素は全くありませんが、その通りです。当時はMBAなんてまだ1ミリも考えていませんでした。
むしろ「MBAなんて頭がよくて、仕事ができて、仕事終わってから勉強時間を確保できる人がいくところじゃないか、自分は勉強苦手だし嫌いだし、仕事して結果出してる方が楽しいし、今後も無縁の世界だ」と心の底から思ってました。
なので社内で近くにMBAホルダーの人がいても価値がわからず、またMBA受験がどんなに大変なのか、全く想像もしていませんでした。
このあとふとしたきっかけでMBAに興味を持つことになり、そこから地獄のような受験生活が始まるのですが、続きは明日に回したいと思います。