突然ですが、以下の状況は道徳的、倫理的に誤った行動していると思いますか。
「ある家族が飼っていた犬が家の前で車に轢かれて死んでしまいました。その家族は犬の肉はおいしいと聞いたことがあるため、その犬を調理して食べることにしました。この行為は、この家族以外誰も見ていません。」
これは今日受講した「Designing a Good Life」のPre readとなっている「The Righteous Mind」という本の書き出し部分です。
多くの人が誤っていると思う一方で、自分の飼っていた犬であればどう処分しようと勝手ではないか、なぜダメなのかという質問への回答に窮するのではないかと思います(事実僕は論理的な説明ができないなぁ、、と思っていました)。
この授業では人の倫理観がどのように育てられていくのか、企業での不正が起きるのはどういった背景なのか、健全な組織を運営するためにどういったことに注意すべきか、過去の企業の失敗例(エンロン事件など)をもとに学んでいきます。
また最終的にはこれらの学びを通じて、自分の人生を如何にBetterにしていくか、ということが究極のゴールになっています。
授業後に教授と話す機会があったため、「企業における不正の発生確率に於いて、国や民族性、宗教などの括りで見たときに何らかの傾向はあるのか」と質問したところ、教授からの回答としては「そういった客観的な属性よりも、パーソナリティーの影響の方が大きい。人が想像している以上にパーソナリティーの差異のほうが大きい」との回答でした。
また「よく人の立場に立って考えろ、という言葉があるが、長年連れ添った夫婦であってもお互いが何を求めているのか正確にわからない。実際に研究結果として発表している。他人のことを理解したいのであれば、対話を通じて理解を深めることのほうが効果は大きい。」という話は印象的でした。
この部分は教授の過去の研究結果とリンクするようで、今後の授業の中でより詳しく解説してもらうことになっています。
MBAに来る前は、まさに国民性による影響が大きいだろう(すなわちアメリカにしか当てはまらない事例が多いのではないか)と想定し、ソフトスキル系の授業はあまり期待していなかったのですが、それはどうやら誤った仮説だったようで、早めに知れてよかったです。
ただこうした類の話はその場で聞いて「なるほど!」と思っても、実践に移すことなく頭から抜けていってしまうことも多い気がするので、ビジネスの場でどう活かせるのかを意識しながら受講していきたいと思います。
そういえば本当は今日はアメリカ人とサッカーの予定だったのですが、積雪により中止になってしまいました。。来週土曜に再び開催予定なので、リベンジしてきます。