今日経験した事象について感情が高ぶっているうちに書き残しておきます。
2020年9月にシカゴについてからこれまで差別と感じることはなかったのですが、今日初めて物理的な暴力を伴う差別を経験しました。
まずは状況整理から。
今日バーでデートをしていたのですが、いきなり不意打ちでビンタをされるという事象が発生しました。
ビンタをされた瞬間は何が起きたのが訳が分からず、周囲を見渡したところ、アメリカ人の女性が逃げるようにその場から立ち去っていき、おそらくその女性がビンタしたんだなということは想像ができました。
あっけにとられてしまい、反撃やその人を捕まえることはできなかったのですが、その女性はグループで飲んでいるテーブルに戻っていきました。
近くに座っていた男性に「何が起きたのか見てた?」と聞いたところ、「その女性(逃げた女性)がビンタをした、自分は友達の友達でビンタしない方がいいといったんだけどね、、、」というコメントが返ってきました。
アメリカでは誰が銃を持っているかわからず、かつ基本的に自分よりデカい人しかいないので、暴力的な行動は起こしたくないという想いから特段何の行動も起こさず、なかったことにしようと思ったのですが、仮に自分が白人でアメリカ人のような体格だった場合に同じことが起きただろうか、と考えてしまいました。
おそらく答えはノーで、そのバーには30人近くいたのですがアジア人は自分だけで、明らかになめられていたんだろうなと思わざるを得ませんでした。
デートをしていた女性が「なんでビンタしたのか聞いている」といってその集団に突っ込んでいき(一応補足しておくと、トラブルに巻き込まれたくなかったので、聞かなくていい、といったのですが、酔っ払った勢いで突っ込んでいきました)、その女性に質問したところ、「自分がビンタできるか賭けをしていて、やむなくビンタしたんだよね、ほんとに申し訳ない」という回答が返ってきました。
そこで次の疑問はなぜビンタした直後に謝らずにその場を立ち去ったのか、ということです。
明らかに逃げるようにその女性はその場を立ち去っていき、こちらから問いただして初めて謝罪をしてきました。
ここで改めて、自分が白人のアメリカ人だった場合に同じことが起きただろうか、と考えずにはいられませんでした。
近くに座っていた男性や、一緒に飲んでいた女性からなだめられ、かつ自分自身トラブルに巻き込まれたくないという思いから、何の行動も起こさずに、気づけばその集団はバーからいなくなっていました。
少し時間がたって改めて、おそらく自分は差別によってビンタを受けたんだろうなということを認識し、アメリカという国でアジア人が見下されているということを体験として学びました。
幸いにも女性からのビンタという軽度の物理的な攻撃で済んだわけですが、この経験は今後のアメリカ生活の中でターニングポイントになりそうです。
これまでアメリカで差別的な経験をしてこなかったため、個人的には非常に残念な経験となりましたが、何らかの形でこの経験を活かしていければと思っています。