僕がなぜ私費で留学するという結論に至ったのか、時系列を追って書きたいと思います。
スコアの推移については別の記事でも書きましたが、2019年3月時点で勤務先のMBAの社内選考の基準であるTOEFL95点(or IELTS7.0)を到達できず、社内選考の出願を見送ることとなりました。
この時の社内選考に通ると、2020年秋入学で会社が費用を負担してくれるのですが、社内選考を一年遅らせると、入学は2021年となり2年生のプログラムに行くと卒業は34歳になることを考えると一年でも早く留学したいと思い、そのまま2020年入学を目指して受験を続けることにしました。
僕自身、何らかの理由やメリットがなく物事を後ろ倒しにすることで、後々後悔・失敗することをこれまで様々な経験を通じて学んでいたこともあり、MBAに行くのであれば1年後ろ倒しにする理由が一切見つけられませんでした。
また過去に私費で留学をされた方から、合格すれば学校経由でお金を借りることはできるので、資金面はどうにでもなると聞いていたことも背中を押してくれました(実際合格者には学校から融資の案内があり、金利は若干高いですが、借り入れは可能です)。
加えて、学校に合格後、社費を後付けしてもらえる事例があることを内々に確認していたため、このときは学校に受かってから会社と交渉して社費をつけてもらうことも視野に入れていました。
ただ受験準備を進めていく中で、これまで見えていなかったキャリアのオプションを知ることができ、このタイミングで自分のキャリアをスクラッチから見直したほうが人生トータルでいい方向に進むのではないかとの思いが強くなったのも事実です。
そして5月下旬にWLから繰り上がり、上司に今年の秋からMBA留学をすることを伝えました。この時点ではまだ気持ちは固まっておらず、私費か社費か悩んでいました(このときの気持ちとしては私費7割、社費3割というところです)。
上司からも社費を後付けできるかもしれない(選考があるので確定ではない)がどうする、と打診頂きました(尚、僕の勤務先には休職制度はありません)。
特に足元の状況を考えると、卒業後の就職先のバックストップがあること、金銭的な負担の軽減は非常に魅力的でした。
意思決定するまでにたくさんのMBA経験者、会社の諸先輩方に相談をさせて頂き、相当悩みました。イメージでは社費で行くべきという方が7-8割でした。社費をもらっても辞めるときに返せばいいじゃないか、と。
一方で、残り2-3割の私費派の方がいたのも事実です。社費は(当然ですが)様々な制約がつきますし、就活が中途半端になる(自分次第なるも、私費生に比べると本気で取り組むのが難しい)、2年間を本気で自由に過ごしたいのであれば、私費の方がいいという話を聞いていました。
僕自身はMBAの2年間を通じ、自分のキャリアを見直し、自分の人生で登りたい山を見つけたい、自分の人生で本気で成し遂げたいことを見つけたいと思っていました。
また最近僕の勤務先ではMBAから帰国後すぐに転職する人が多く、問題になっています(授業料は辞める時に返済しますが、留学期間中は給料と家賃補助が出るので、会社として問題視するのは当然ですよね)。
僕は本気で、商社でしかできないダイナミックなビジネスがあると思っていますし、将来的に商社に戻りたいと思うかもしれません。もし仮に社費で行って帰国後すぐに転職してしまうと、将来的にこの会社に戻ってくることはできないだろうなと思いました。
もちろん自分の実力次第では可能かもしれませんが、僕の性格上、必ずどこかに後ろめたい気持ちを感じることが容易に想像できました。
短期的な経済性を追求するのであれば社費で行くべきというのは大賛成ですが、中途半端なことをし、自分の軸を曲げることで将来後悔するかもしれないと思ったこと、自分のキャリア、会社との関係性という中長期的な視点で考えたうえで、私費で行くという結論に至りました。
この問いは正解はないですし、正直今僕が独身だからとれる選択だろうなという気もしています。金銭面を考えると社費じゃないと、、と思っている方もいるかもしれません。一度きりの人生ですし、留学の費用を誤差と思えるほど卒業後は金を稼ぐ!と自分を追い込むのもアリではないでしょうか。
あくまで一例ととらえて頂き、これから留学を検討される方の思考のヒントになれば幸いです。