企業における不正行為
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本日の行動経済学の授業のテーマは、従業員が企業における不正に気付いた時に起きること、マネージメントが気を付けるべきことについてのレクチャーでした。

毎回授業の前に事前の課題が課されているのですが(以前書いた通り重たいやつです)、今週の課題は「なぜ企業での不正行為に気づいていても、従業員が意図的に報告しないといった事態が発生するのか」についてのレポートでした。

課題図書に書かれていた内容で興味深かったのが、報告した後に内部での報復を恐れて報告しないケースが往々にして発生していることや、会社・上司・同僚に対する忠誠心と自分の中での倫理観の板挟みにあい、結果として忠誠心を重視して報告しないことがある、という話でした。

自分のこれまでの就業経験や日本の文化を踏まえ、以下のようなレポートを書きました。

  • 日本においても、企業内での不正が報告されない原因として、表面的な理由(報復に対する恐怖や忠誠心)は他の国と同じであると考えられる。しかし、日本ではそれらに加え、終身雇用がさらに報告を難しくしている可能性がある。
  • 日本の企業は終身雇用が前提となっており、従業員には定年まで在籍することが大多数である。
  • しかし、同じ企業に勤め続けることで、既存のプロセスや業務内容に疑問や懸念を呈することが難しくなる。
  • また新入社員から同じ釜の飯を食うような関係になることで、社員間の絆は強くなるが、密接な関係と厳しい上下関係により、内部告発をすることへの心理的な抵抗がより高くなっている。
  • 近年は転職する社員も増えているが、他国と比べるとまだまだ一般的とは言えない。
  • 雇用制度の根本的な改革に時間を要することを考えると、各企業の努力によって社員がレポートできる仕組みづくりを整える必要がある。
  • ただし、企業が制度を整えればいいという意識ではなく、従業員にとって使いやすく、安心して使える仕組みにしなければ機能しない。
  • 内部告発によって一時的な損失やダメージを被ることはありえるが、小さい不正を見逃すことで巨額の損失を出したり、、エンロンの破綻の事例にみられるように最悪のケースで倒産を招く可能性がある。

直近で一番大きな話題になったのは日産のカルロス・ゴーンですよね。本人が国外逃亡してしまい今どうなってるのかわかりませんが、企業のイメージダウン、株価低迷は免れません。

日本の不正に対する内部告発の事例を調べようと思ったら、同じようなことを指摘している記事があったので参考までに貼っておきます。

授業での教授から学びや、同級生からの学びが有益であることに加え、自国の文化との違いや問題点を認識できることも、こうしたソフトスキル系のクラスを履修するメリットかなと思います。

そういえば明日はスーパーボウルです。毎年企業のCMやハーフタイムショーが話題に上がります。面白いものがあったら後日紹介したいと思います。

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