ビジネスでもプライベートでも、この「バランス感覚」という、なんとも言語化できない能力が意外と重要だったりします。
前職でも、あの人はバランス感覚があるとか、ないからダメだとか、よく周囲から聞いていた気がします。
なんでこんな話をしているかというと、今日のNVCの打ち合わせでまた白熱した議論になり、バランス感覚の重要性を認識したからです。
何が起きたかというと、Zoom上の打ち合わせでCEOとCOOが再び揉めるという事態に遭遇し、打ち合わせは悪い雰囲気のまま終了。
何が原因というと、CEOがこれまで手塩にかけて育ててきたビジネスプランに対し、ユーザーからのフィードバックをストレートに伝えていたところ、CEOが完全にへそを曲げてしまい、ビジネス拡大のためにユーザーからのフィードバックを共有していたCOOはCEOの態度に怒り心頭。
COOはこの後予定がある、といって急に打ち合わせの途中で退出。その後、打ち合わせはCEOと僕の二人になりました。
さすがにCEOも自分の態度に問題があったことを認識しており、どう思った?と聞かれたので正直に気付いた点を伝えました。
しょぼい語彙力ながらも枕詞をつけ、言葉を選び、一方で言うべきと思った点をはっきりと伝えました。
このCEOの彼とはこれまで信頼関係を構築してきたこともあり、真摯に受け止めてくれ、すぐにメンバーへの謝罪のメッセージを一緒にドラフト、その後彼とは今後の進め方について議論をし、無事に打ち合わせを終えました。
その後はCOOとフォローアップ。CEOに何を伝えたか、今後の方針について話した内容をフィードバックをし、またCEOの性格を踏まえ、今後どのように動いていくべきか自分なりの考えを共有し、COOの彼女からは大変に感謝されました。
仕事でもこうゆうことってよくあるよなーと思いつつ、今までで一番チームの役に立ったんではないかと思う出来事でした。
ここでのバランス感覚というのは、対立している関係者を如何にうまくまとめ上げ、全体として目指すべき方向にリードしていけるのか、ということです。
そのためには、
①両者の立場を理解し、共感を示した上で、自分の考えをロジカルに説明できること
②相手がどうであれ、自分は絶対に感情的にならないこと
③相手からの反発があるかもしれないような内容であっても、ビビらずに自信をもって話すこと
が重要だと思っています。
特に③は嫌がる人が多い気がします。相手が嫌がるかもしれない(けど言うべき)ことを伝えるのは結構度胸がいるものです。
今日もCOOに自分がCEOに伝えた内容を伝えたところ、自分もそう思ってた!(けど言えていなかった)、という反応が返ってきました。
特に人の意見を否定することが良しとされない文化で育っていると、より躊躇するのかもしれません(少なくとも自分が見ている範囲ではアメリカはそんな気がします。MBAに来ている人はそうゆう教育を受けている人が多いからかもしれませんが)。
僕がどうかというと、割とイノセントに突っ込んでいきます。笑
ただ言葉の選び方には細心の注意を払い、自分が話すときの雰囲気や間合い、場の空気に対しては人一倍敏感になっているつもりです。
またロジカルではなかったり、組織のため(全体最適)にならないことは言わないようにしています。
もう少し英語が流ちょうに話せればなと思うことばかりですが、少なくともメンバーが僕の意図をくみ取ってくれ、いい方向に進みそうであることに一安心です。
自分で書いておきながら如何にも商社っぽいスキルセットですが、過去の実務で学んだソフトスキルが人種も文化も違うメンバーの中でも活かされるということが確認でき、いい経験かつ自分への自信になる出来事でした。