ようやく今回はMBA受験が終わってからのキャリアに対する考えを整理していきたいと思います。
現在も試行錯誤を繰り返しており、僕自身すぐまた考え方が変わるかもしれず、あくまで現時点のものとなります。
「キャリアを考える」というと仰々しいですが、シンプルに言えば自分の現状(キャリア、バックグラウンド、性格等)と将来のなりたい像をどのように結びつけるかのお絵かきだと思っています。
如何にそのお絵かきを具体的に描くことができ、逆算して日々の行動に落とし込んでいけるかが、キャリアビジョンの具体性の有無につながってくると思っています。
MBAを目指すまで(最終的には受かって私費の決断をするまで)は、キャリアについてはそれほど真剣に考えておらず、目の前の仕事で成果を出し続けることでキャリアが拓けると思ってました。
MBA留学をきっかけに、自らキャリアを切り拓いていくという選択をしたわけですが、これまでの人生の視野があまりに狭かったので(大学卒業まではラグビー一筋、会社に入ってからは目の前の仕事に全力投球)、急にキャリアビジョンを考えましょう、となってもどこからどう考えていったらいいか全くわかりませんでした。
受験中には各学校のアラムナイや在校生の方のキャリアに対する考え方を伺い、合格後は色々な本を読んでみたり、ネットで調べてみたり、各企業のMBA合格者向け説明会、壮行会を通じて様々なインプットを得ました。
加えて、僕の場合は5月末に受験が終わり、7月初旬に前職で最終出社日を迎え、最終出社日の翌日から日系コンサルファームで7週間ほどインターンをさせて頂きました。
そこでの経験や出会い、頂いたアドバイスは本当に有難いものばかりで、コンサルタントとしてインターン経験ができたことだけでなく、多くの学びがありました。
これらインプットを踏まえ、将来のキャリアを考える上で、現在意識していることは以下のポイントです。
どれも言われてみれば当たり前のことですし、どこかで聞いたことがあるような話ばかりで恐縮ですが、僕の中で優先順位が高いものを並べています。
①自分の価値は掛け算
藤原和博さんが仰っていることで、どこかで聞いたことがある人も多いと思いますが、ある分野の100分の1の存在になってそれをかけ合わせていきましょう、というものです。
こちらのリンクに書いてありますが、1つの仕事をマスターするのに、人間は一般的に1万時間かかると言われています。1万時間取り組めば誰でもその仕事をマスターできるから、その分野で100人に1人くらいの希少性は得られることになります。
100分の1を複数かけ合わせることで、他者と差別化を図ることことができ、市場価値を高め、自分の力で稼げるようになる、というものです。
②自分の武器を増やしておく
①の掛け算の要素はたくさんあればあっただけ差別化になるものの、必ずしもすべての100分の1の要素が使えるわけではないと思っています。
もちろんビジネスアイデアや、獲得した要素次第ではすべて活用できるかもしれませんし、1つの分野でぶち抜くことができれば一気に100分の1と言わず、1000分の1、1万分の1になれる人もいるかもしれません。
僕の場合、これまでの人生で自分が1つのことで周囲を大きく抜きんでた経験はなく、確実に積み上げていく方が自分のスタイルにあっていると思っています。
そのため今の僕にとっては、この掛け算の要素をどれだけ増やせるかが課題だと思って
います。
③チャンスが来た時にいつでも動けるように
掛け算の要素(自分の武器)を増やしたところで、使わなければ意味がありません。
いつでも使えるように/動けるようにしていくためには(i)チャンスに対する嗅覚、(ii)行動力、(iii)運/めぐりあわせが重要だと思っています。
(i)は常にアンテナを高く張り、情報収集を怠らないことが大事だと思います。また個人の経験としては、大学ラグビー部での経験(どこかで書きましたが、6軍でたまにしか試合に出られなかったとき、どうアピールすれば上に上がれるか考えていたこと)、商社でのトレーディングの実務(商売に対する嗅覚)で相当磨かれたと思います。いつまでも重要だと思うので、磨き続けたいと思います。
(ii)は昔からフットワークが軽いほうでしたが、これも商社でのトレーディングの実務で磨かれたように思います。とはいえ年を重ねると行動力が落ちるという話も聞くので、衰えることがないように気を付けていきたいと思っています。
(iii)は文字通り自分でコントロールできない部分ですが、運が回ってきたときにすぐに動けるようにしておくことが肝要だと思うので、(i)(ii)を高めつつ、運を味方にして目指す方向に効率的に進んでいければと思っています。
④リスクを取る
リスクを取る、というとネガティブにとらえる人もいるかもしれませんが、リスクの取り方は人それぞれです。
前職の同僚を振り返っても、会社を辞めていきなり起業する人、主夫になった人、ベンチャーに行った人、流行りのGAFAに行った人もいます。
僕は性格上、あまり無茶なリスクの取り方はできません(だからMBAをとっているという側面もあります)。
リスク許容度の高い方からするとそもそもリスクを取ってない、と思われるかもしれませんが、何らかの意思決定をすること(現状維持もある種のリスクです)に意味があり、リスクを伴っていると思います。
潜在的なリスク(現状維持にしても、変化を起こすにしても、それぞれのアップサイドとダウンサイド)を理解した上での意思決定そのものに意味があり、そうしてとったリスク(ダウンサイド)であれば、想定の範囲内なので十分挽回が容易ではないかと思います。
想定外のことが起きると人は動揺し、自信を失い、勢いさえもなくなると思います。これが想定の範囲内となると受け取り方が全く変わるわけで、そうした意思決定を繰り返してトライアンドエラーを繰り返していくことで、現状から脱却し、将来大きな果実を収穫できるのではないかと考えています。
しばらくしたら言っていることが変わっているかもしれませんが、現時点での考え方を整理させて頂きました。
キャリアについてはまたどこかのタイミングで自分の思考の整理のためにもアップデートしたいと思います。